一軒家は集合住宅と比べて電気代が高くなる傾向があります。
その原因は部屋数の多さや断熱性の低さなどが挙げられます。
しかし、一般的な電気代の平均額や高くなる原因を理解し、適切な節約方法を実践することで、電気代を抑えることは可能です。
この記事では、一軒家の電気代の平均額から、高いとされる原因、効果的な節約方法まで詳しく解説していきます。
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目次
【世帯別】一軒家と集合住宅の電気代平均額は?
一般的に、集合住宅より一軒家の方が「電気代が高くなる」傾向にあります。
アパートやマンションから一軒家に引っ越した際に、電気代の違いに驚く方もいるでしょう。
ここでは、一軒家の電気代について集合住宅と比較しつつ、世帯人数別の平均額をご紹介します。
まず、一軒家と集合住宅の平均的な電気使用量は以下となります。
▼一軒家と集合住宅の平均的な電気使用量
世帯人数 | 一軒家 | 集合住宅 |
---|---|---|
1人世帯 | 262kWh/月 | 149kWh/月 |
2人世帯 | 344kWh/月 | 256kWh/月 |
3人世帯 | 400kWh/月 | 304kWh/月 |
4人世帯以上 | 417kWh/月 | 356kWh/月 |
次に総務省統計局のデータを参考に、世帯人数別の平均電気代をまとめると以下のようになります。
▼世帯人数別の平均電気代(月間)
世帯人数 | 平均電気代/月 |
---|---|
1人世帯 | 6,756円 |
2人世帯 | 10,878円 |
3人世帯 | 12,651円 |
4人世帯 | 12,805円 |
5人世帯 | 14,413円 |
6人世帯以上 | 16,995円 |
上記の場合、一軒家における4人世帯の平均電気代は約12,805円/月、電気使用量は約417kWh/月となります。
「想像より高い!」と感じた方もいると思います。
次の章では、一軒家の電気代が高い理由について解説します。
一軒家の電気代が高い理由について
一軒家の電気代が集合住宅より高くなる理由は以下の通りです。
- 契約アンペア数が大きい
- 気密性・断熱性が低下する
- 延床面積が広い
- 電気料金単価が上昇する
1. 契約アンペア数が大きい
一軒家はマンションなどの集合住宅よりも部屋数が多い場合が一般的です。
そのため、各部屋で同時に家電を使う機会が増え、たくさんの電気を使うことになります。
この一度に使える電気の量を決めているのが「契約アンペア数」です。 契約アンペア数は、電気を流す力の大きさ(電流)を表しています。
もし契約アンペア数よりも多くの電気を使おうとすると、ブレーカーが落ちて家中の電気が使えなくなります。
そのため、一軒家では集合住宅よりも高い契約アンペア数が必要であり、毎月発生する基本料金も高くなります。
※九州電力の契約アンペア数と基本料金については、各料金メニューの概要ページ(外部リンク)より該当箇所をご確認ください
2. 気密性・断熱性が低い
一軒家は、集合住宅に比べて気密性と断熱性が低い傾向にあります。
これは、一軒家が独立した建物であるため、外気に接する面積が広く、熱の出入りが多くなるためです。
気密性や断熱性が低いと、冷暖房効率が低下します。
夏は冷房で冷やした空気が、冬は暖房で暖めた空気が外に逃げやすいため、設定温度を維持するために、より多くの電力を消費します。
逆にマンションなどの集合住宅は、複数の住戸が隣接しているため、外気に接する面積が少なく、気密性や断熱性が高い傾向にあります。
そのため、一軒家と比べて冷暖房効率が良く、電気代を抑えることが可能です。
3. 延床面積が広い
延床面積とは、建物の各階の床面積を合計した面積のことです。
一軒家はマンションよりも延床面積が広いため、照明や空調設備の数が多いことが一般的です。
たとえば、リビング、ダイニング、キッチン、寝室、子供部屋など、複数の部屋がある場合、それぞれの部屋に照明が必要になります。
また、各部屋を快適な温度に保つためには、複数のエアコンが必要です。
照明やエアコンの数が増えると、それだけ消費電力も増加します。
そのため、延床面積の広い一軒家では、電気代が高くなる傾向にあります。
4. 電気料金単価が上昇する
電気料金は、基本料金と電力量料金を合わせたものです。
電力量料金は、使用した電気の量(kWh)に応じて計算されます。
多くの電力会社では、使用量が増えるほど、1kWhあたりの単価が高くなるように設定されています。
※九州電力の場合、各料金メニューの概要ページ(外部リンク)を見ると理解しやすいため、一度ご確認することを推奨します
一軒家では、集合住宅に比べて「電気使用量が増える」傾向があるため、電力量料金単価も上昇し、電気代が高くなる可能性があります。
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【一軒家向け】電気代を節約する効果的な方法10選
電気代を節約するには、日々の小さな工夫から設備投資まで、さまざまな方法が存在します。
ここでは、一軒家にお住まいの方向けに、効果的な節電方法をご紹介します。
節約法1. 待機電力を節約する
電気代を節約するための基本として、まずは待機電力の削減から始めましょう。
待機電力とは、コンセントに挿しっぱなしの家電製品が「電源オフの状態でも消費する電力」を表します。
たとえば、以下の家電製品が代表的です。
- エアコン
- 固定電話機
- パソコン
- Wi-Fiルーター
- ガス温水器
待機電力を節約するには、家電製品を使わないときに、
- こまめに主電源をオフにする
- コンセントからプラグを抜く
などの対処法が効果的です。
頻繁に抜き差しすることが面倒な場合は、スイッチ付きの電源タップを活用しましょう。
日々の小さな工夫が電気代の節約につながるため、意識的に対策を取りましょう。
参照:一般財団法人 九州電気保安協会「電気を学ぼう 省エネ~節電~」
節約法2. エアコンの設定温度を適切に調整する
エアコンの設定温度を1℃変えるだけでも、電気代に大きな差が出ます。
たとえば、夏は28℃、冬は20℃を目安に設定しましょう。
冷房時は設定温度を高く、暖房時は設定温度を低くすることで、消費電力を抑えられます。
また、扇風機やサーキュレーターを併用することで、室内の温度を均一化し、エアコンの効率を高めることができます。
エアコンの電気代を節約する方法は、以下の記事で詳しく解説しています。
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節約法3. 冷蔵庫の開閉時間を短くする
冷蔵庫の開閉時間を短くすることで、冷気が逃げるのを防ぎ、無駄な電力消費を抑えられます。
たとえば「食材の配置をあらかじめ固定して探しやすくする」などの工夫が効果的です。
また、冷蔵庫の設定温度を「強」から「中」に変更したり、壁から5cm以上離して設置することも電気代の節約につながります。
冷蔵庫の電気代を節約する方法は、以下の記事で詳しく解説しているので、こちらもぜひご確認ください。
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節約法4. 照明をLEDに交換する
LED照明は、白熱電球や蛍光灯に比べて消費電力が少なく、寿命も長いため、長期的には大きな節約効果も期待できます。
さらに、LEDに交換するのは簡単なため、家庭でもすぐに実践できる節電方法です。とくに、長時間使うリビングやキッチンの照明からLEDにすると、より効果的です。
最近では、明るさを調整できるものや、色を変えられるLED照明もあり、節電しながら快適に過ごせます。
節約法5. 省エネ家電に買い替える
冷蔵庫、洗濯機、エアコン、掃除機などは、モデルによって消費電力の差が大きい家電製品です。
買い替える際は、省エネ性能を示す「省エネラベル」をチェックし、できるだけ電気を節約できるものを選びましょう。
最新の省エネ家電は、初期費用が高いものの、長期的な節電対策として期待できます。
省エネ家電のひとつである掃除機の節電方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
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節約法6. IHクッキングヒーターを導入する
IHクッキングヒーターは、ガスコンロに比べて熱効率が高く、エネルギーロスが少ないため、光熱費削減に貢献します。
火を使わないため安全性も高く、お手入れも簡単です。
ただし、IH対応の鍋やフライパンを用意する必要があります。
IHクッキングヒーターの電気代を節約する方法は、以下の記事で詳しく解説しています。
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節約法7. エコキュートを導入する
エコキュートは、空気の熱を利用してお湯を沸かすため、ガス給湯器に比べて電気代が低くなる傾向があります。
「電気料金が安い時間帯」を利用してお湯を沸かすことが可能なため、電気代を節約できます。
また、待機中の熱で水を温めるため、石油やガスを燃やす必要がなく、地球温暖化の抑制にも効果的です。
エコキュートの電気代を節約する方法については、以下の記事でご紹介しています。
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節約法8. オール電化住宅にリフォームする
オール電化住宅にリフォームすると、電気代の節約につながります。
オール電化は、家庭で使うエネルギーをすべて電気に統一することで、効率よくエネルギーを活用できる仕組みです。
電気料金の安い時間帯にエネルギーを使うことで、光熱費を抑えられるメリットがあります。
たとえば、ガスを使わずに調理できるIHクッキングヒーターや、夜間の安い電力を活用してお湯を沸かすエコキュートを導入することで、ランニングコストを削減できます。
また、火を使わないため安全性が向上する点もポイントです。
オール電化住宅にリフォームすると、電気代の節約だけでなく、安全で快適な生活にもつながるため、長期的なメリットを考えて検討しましょう。
オール電化の電気代を節約する方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
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節約法9. 窓の断熱性を高める
一軒家では、窓の断熱性を高めることで冷暖房の効率が上がり、電気代の節約につながります。
たとえば、断熱性の高いカーテンに変える、二重窓(内窓)を追加するなどの対策を行うと、外気の影響を受けにくくなります。
また、窓のサッシを樹脂製のものに交換したり、断熱フィルムを貼ることでも、室内の温度を一定に保ちやすくなります。
これらの対策によって冷暖房の使用を抑えられるため、長期的に電気代の節約が期待できます。
節約法10. 電力会社の見直しを検討する
電力会社や契約プランを見直すことでも、電気代を節約できます。
電力自由化により、消費者は自分に合った電力会社や料金プランを選べるようになりました。そのため、電気の使用状況に応じたプランを選ぶことで、無駄なコストを削減できます。
たとえば、以下のようなプランが挙げられます。
- 電気とガスをセットで契約すると割引が適用されるプラン
- 深夜の電気代が安くなるプラン
ただし、ご家庭によって最適なプランは異なるため、ライフスタイルを加味してご検討ください。
ちなみに、電気料金明細書に記載されている「燃料調整費」と「再エネ賦課金」については、以下の記事でそれぞれ解説しています。
電気料金の内訳について知りたい方は、ぜひご参照ください。
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より大きく電気代を節約するなら太陽光発電がおすすめ
一軒家向けの節電方法について解説しましたが、発生する手間の割に、節電効率が良いとは言えません。
- もっと大きく電気代を節約したい
- 細かい節電対策はめんどくさいと感じる
少しでも上記に当てはまる方は、設置するだけで節電効果の高い「太陽光発電」がおすすめです。
具体的に設置した際の節電金額が気になる方は、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひご参照ください。
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また、すでに太陽光発電の設置を検討されている方は、無料シミュレーションも行っているため、ぜひご活用ください。
まとめ
一軒家は部屋数や延床面積が広く、気密性や断熱性が低いことから、集合住宅よりも電気代が高くなりやすい傾向にあります。
しかし、今回ご紹介した10個の節約方法を実践することで、一軒家の電気代を抑えることは可能です。
また、細かい節電対策をせずに大きく電気代を削減したい方は「太陽光発電」がおすすめです。
具体的な太陽光パネルの設置枚数や、期待できる発電量・節電量などは、無料シミュレーションでお伝えしますので、お気軽にご相談ください。
まずは、ご紹介した節約方法で、簡単にできそうなものから始めてみましょう。
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