掃除機は毎日の生活に欠かせない家電製品ですが、電気代については意外と気づきにくいものです。
実は、掃除機の種類や使い方によって、電気代は大きく変わります。
とくに、長時間使ったり頻繁に掃除をするご家庭では、想像よりも電気代が高くなることがあります。だからこそ、掃除機の特徴をしっかりと理解しておくことが大切です。
今回は、掃除機のタイプ別に電気代を比較し、節約のためのコツをご紹介します。ぜひ、実践してください。
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目次
掃除機の電気代はどのくらいかかる?基本の計算方法
掃除機の電気代を把握するには、消費電力(ワット数)と使用時間をもとに、計算する方法が一般的です。
電気代の計算式は、以下になります。
- 電気代(円)= 消費電力(kW)× 使用時間(h)× 電気料金単価(円/kWh)
参照:全国家庭電気製品公正取引協議会 「電力料金の目安単価」
たとえば、300W(0.3kW)の掃除機を1時間使用し、電気料金単価を31円/kWhとすると
- 0.3kW × 1h × 31円/kWh = 約9円
となります。
同様に、500Wの掃除機なら約15円、600Wなら約18円です。このようにハイパワーなモデルほど消費電力が高い傾向があります。
また、掃除機の使用頻度や掃除時間も電気代に影響するため注意が必要です。
掃除機のタイプと特徴について
掃除機にはさまざまな種類があり、それぞれに特徴や電気代の違いがあります。
主なタイプとして以下が挙げられます。
- 紙パック式掃除機
- サイクロン式掃除機
- ロボット掃除機
それぞれの特徴について解説します。
1. 紙パック式掃除機
紙パック式掃除機は、吸い取ったゴミを専用の紙パックにためるタイプの掃除機です。
紙パックが満杯になると交換する仕組みのため、ゴミ捨てを簡単にできる点が大きな特徴です。
以下、箇条書きにて特徴をまとめました。
- ゴミ捨てが簡単
- 吸引力が比較的強い
- 手入れがラク
紙パックの容量が大きいため、広い部屋の掃除や頻繁に掃除をする家庭に向いているタイプと言えます。
とはいえ、紙パック式掃除機を使用する限り「専用の紙パックを購入し続ける必要がある」というデメリットもあります。
2. サイクロン式掃除機
サイクロン式掃除機は、吸い込んだゴミと空気を遠心力で分離し、ダストカップにゴミをためる仕組みの掃除機です。
紙パックを使用しないため、ランニングコストを抑えられる点が大きなメリットです。
そのほか、主な特徴は以下となります。
- 紙パック不要
- 吸引力が持続しやすい
- こまめなメンテナンスが必要
- 機種によっては運転音が大きめ
紙パック式掃除機と比較すると、ランニングコストが低く、吸引力の持続性に優れる点が魅力です。
しかし、こまめなお手入れが必要な点は、デメリットに感じる方もいるでしょう。
3. ロボット掃除機
ロボット掃除機は、自動で部屋の掃除を行う便利な家電です。
センサーやAIを活用し、障害物を避けながら効率的に掃除を行います。
家事の負担を減らせるだけでなく、省エネ性能の高いモデルも多いため、電気代を抑えながら自動で掃除できる点が魅力です。
主な特徴は以下となります。
- 自動運転で手間いらず
- 省エネ性能が高い
- コンパクトで収納しやすい
- ゴミの吸引力はやや弱め
ロボット掃除機は、基本的にフローリングやカーペットの掃除が得意です。
しかし、他の掃除機と比べると、カーペットやラグの奥に入り込んだゴミの吸引力はやや劣ります。
【タイプ別】掃除機の消費電力(ワット数)について
掃除機の消費電力(ワット数)は、掃除機の種類や機能によって異なります。
一般的に、消費電力が高いほど吸引力が強くなりますが、その分電気代もかかります。
ここでは、タイプ別で掃除機の消費電力や電気代について解説します。
紙パック式掃除機の電気代
紙パック式掃除機は、強力な吸引力を持ち、大量のゴミを効率的に集められる点が特徴です。
しかし、他のタイプと比べて消費電力と電気代が高くなる傾向にあります。
機種やメーカーによって異なりますが、一般的な消費電力の範囲は以下の通りです。
- 消費電力:800W~1200W程度
※掃除機の運転モードによって消費電力は変動します
たとえば、850W(0.85kW)の紙パック式掃除機を1日30分(0.5時間)使用する場合、1日の電気代は以下のようになります。
- 0.85kW×0.5時間×31円/kWh=約13円
1ヶ月(30日)使用すると、約390円の電気代が発生する計算です。
参照:東芝ライフスタイル株式会社「紙パック式クリーナー VC-PM7A」
サイクロン式掃除機の電気代
サイクロン式掃除機は、遠心力を利用してゴミと空気を分離する仕組みを持ち、フィルターの目詰まりが少ないため吸引力が持続しやすい点が特徴です。
紙パックが不要で経済的ですが、モーターの出力が大きいため、消費電力と電気代はやや高くなる傾向にあります。
機種やメーカーによって異なりますが、一般的な消費電力の範囲は以下の通りです。
- 消費電力:700W~1000W程度
※掃除機の運転モードによって消費電力は変動します
たとえば、720W(0.72kW)のサイクロン式掃除機を1日30分(0.5時間)使用する場合、1日の電気代は以下のようになります。
- 0.72kW×0.5時間×31円/kWh=約11円
1ヶ月(30日)使用すると、約330円の電気代が発生する計算です。
参照:パナソニック株式会社「サイクロン式キャニスター掃除機 MC-SR42K」
ロボット掃除機の電気代
ロボット掃除機の消費電力は、一般的にほかの掃除機と比べて低めですが、稼働時間が長くなる場合があるため注意が必要です。
機種やメーカーによって異なりますが、一般的な消費電力の範囲は以下の通りです。
- 消費電力(充電時):10W~60W
- 消費電力(本体を外した場合):数W程度
※充電時の消費電力も考慮する必要があります
たとえば、17W(0.017kW)のロボット掃除機を1日30分(0.5時間)使用した場合、1日の電気代は以下のようになります。
- 0.017kW×0.5時間×31円/kWh=約0.26円(稼働時)
1ヶ月(30日)使用すると、約7.8円の電気代が発生する計算です。
※本来は稼働時の電気代+充電台の待機電力が発生します
ここでは他の掃除機と使用時間を合わせて算出しました。
しかし実際は、充電しっぱなしで待機電力を使用することが想定されるため、あくまで稼働時に使用する目安の電気代とご認識ください。
参照:パナソニック株式会社「ロボット掃除機 MC-RSC10」
タイプ別で掃除機の電気代を比較
上述したとおり、掃除機の種類によって消費電力や電気代に大きな違いがあります。
ここでは各掃除機の電気代を並べて、それぞれ比較しました。
▼タイプ別の電気代比較表
掃除機の種類 | 消費電力(目安) | 電気代:1日30分使用 | 電気代:1ヶ月(30日) |
---|---|---|---|
紙パック式掃除機 | 800W~1200W | 約13円 | 約390円 |
サイクロン式掃除機 | 700W~1000W | 約11円 | 約330円 |
ロボット掃除機 | 10W~60W(充電時) | 約0.26円 | 約7.8円 |
タイプ別で電気代を比較すると、紙パック式掃除機とサイクロン式掃除機は電気代が高く、ロボット掃除機は安いことがわかります。
しかし、それぞれの掃除機には特性があり、単純に電気代の安さだけで選ぶのは適切ではありません。
掃除機を選ぶ際は、電気代だけでなく、掃除機の性能や使い勝手も考慮することが大切です。
ご家庭のライフスタイルに合った掃除機を選び、無駄な電力を抑えることで、節約効果を高めることができます。
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掃除機の電気代を節約する方法7選
ここでは、家庭でできる掃除機の電気代を削減する方法について解説します。
ご家庭の状況に合わせて、取り入れられそうなものから始めてみてください。
- 電源のオンオフを繰り返さず、連続して掃除する
- 掃除機をかける前に部屋を片付け、使用時間を短縮する
- 低消費電力モード(弱モード)を活用し、強弱を使い分ける
- 掃除機のノズルはゆっくりと動かし、効率よく掃除する
- 掃除機の使用頻度を減らし、適切なアイテムを活用する
- 掃除機のフィルターやゴミをこまめに掃除し、吸引力を維持する
- 場所によって適切な掃除機を選ぶ
1. 電源のオンオフを繰り返さず、連続して掃除する
掃除機は、電源を入れる瞬間にもっとも多くの電力を消費します。
そのため、掃除の途中で何度も電源をオン・オフすると、無駄な電力を使うことになり、電気代が上がる原因になります。
電気代を節約するためには、一度電源を入れたあとは、できるだけ切らずに連続して掃除することがポイントです。
部屋ごとに電源を切って掃除するのではなく、スムーズに移動しながら掃除できるように工夫しましょう。
2. 掃除機をかける前に部屋を片付け、使用時間を短縮する
掃除機を使う際、床に散らかった物を避けながら掃除すると、無駄な電力を消費してしまいます。
本やおもちゃ、コード類などが床にあると、掃除機を持ち上げたり、方向転換したりする手間が増え、その分掃除時間が長くなるためです。
事前に部屋を片付けておくと掃除機の移動がスムーズになり、短時間で効率的に掃除ができ、電気代の節約につながります。
また、床に物がない状態であれば一度に広範囲を掃除できるため、何度も往復する必要がありません。
少しの手間で、掃除の効率が向上し、結果的に電気代の節約ができます。
3. 低消費電力モード(弱モード)を活用し、強弱を使い分ける
多くの掃除機には、「弱」や「強」などの吸引力を切り替える機能が搭載されています。
吸引力が強いほど消費電力が増えるため、状況に応じて強弱を使い分けることが、電気代を抑えるポイントです。
たとえば、フローリングや畳は「弱モード」でも十分にゴミを吸い取れるため、強モードを使う必要はほとんどありません。
一方で、カーペットや絨毯は、繊維にゴミが絡まりやすいため、強モードを活用したほうが効率的と言えます。
このように、掃除する場所や汚れの程度に応じて吸引力を調整して、電力の無駄を減らしましょう。
4. 掃除機のノズルはゆっくりと動かし、効率よく掃除する
掃除機の電気代を抑えながら、しっかりとゴミを取り除くには、ノズルの動かし方を工夫することが大切です。
ノズルを素早く前後に動かすと、ゴミを吸いきれず何度も同じ場所を掃除することになり、結果的に電気代がかさんでしまいます。
掃除機をかける際は、ノズルをゆっくりと床に密着させるように動かすことを意識しましょう。
目安として、1往復あたり5〜6秒ほどのスピードが適切です。これにより、1回の動きでしっかりゴミを吸引でき、無駄な動きを減らせます。
ゆっくりと掃除機を動かすことで、効率的に掃除をおこない、電気代も節約しましょう。
参照:フマキラー株式会社 For your LIFE「意外と知らない掃除機のかけ方を紹介!」
5. 掃除機の使用頻度を減らし、適切なアイテムを活用する
掃除機の電気代を節約するには、掃除機を使う回数を減らし、ほかの掃除アイテムを活用することが効果的です。
毎回掃除機を使うのではなく、場所や汚れの程度に応じて適した掃除道具を取り入れましょう。
たとえば、フローリングのホコリや髪の毛はフロアワイパーやモップで十分に取り除けます。畳の部屋ならほうきを使うことで、ゴミをしっかりかき出すことも可能です。
また、カーペットのホコリやペットの毛は粘着クリーナー(コロコロ)が便利です。これらのアイテムを活用すれば、掃除機の稼働時間を減らしながら、清潔な状態を維持できます。
ただし、広い部屋や短時間で掃除を終わらせたい場合は、掃除機を活用するのが効率的です。
その際は、事前に部屋を片付けておくことで、掃除機の移動時間やムダな電力消費を抑えられます。
掃除機を使うタイミングとアイテムを上手に組み合わせることで、電気代を節約しつつ快適に掃除ができます。
6. 掃除機のフィルターやゴミをこまめに掃除し、吸引力を維持する
掃除機を頻繁に使って部屋を綺麗にしていても、掃除機本体の手入れを怠っていた場合、知らず知らずのうちに電気代がかさんでしまう可能性があります。
掃除機のフィルターやダストボックスにゴミやホコリが溜まると、吸引力が低下します。ヘッド部分に絡まった髪の毛やホコリも同様です。
吸引力が落ちた状態では、同じ場所を何度も掃除しつづけ、結果的に使用時間が長くなり、無駄な電力を消費します。
そのため、定期的にメンテナンスを行うことで、掃除機の機能を保ち、無駄な電気代を抑えることができます。
7. 場所によって適切な掃除機を選ぶ
掃除機を効率よく使うためには、掃除する場所に応じて適切なタイプを選ぶことが大切です。
たとえば、階段や狭いスペースを大型のキャニスター掃除機で掃除すると、取り回しが悪く、無駄な時間と電力を消費する原因になります。
この場合、コードレス掃除機やスティック型掃除機を活用することで、スムーズに掃除ができ、電気代の節約につながります。
使用する場所に合わせて適切な掃除機を選び、無駄な電力を使わないように工夫することが大切です。
より大きく電気代を節約するなら
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具体的に設置した際の節電金額が気になる方は、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひご参照ください。
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まとめ
しかし、使用頻度や時間によっては、どの掃除機でも電気代がかさむ可能性があります。
掃除機の電気代を抑えるためには使い方を見直すことが大切です。
適切なアイテムの使用や、掃除機をかける前の片付け、低消費電力モードの活用など、ちょっとした工夫で無駄な電力をカットできます。
また、電気代を抑える根本的な対策として「太陽光発電」の設置もおすすめです。
自家発電ができると、掃除機を含む、ご家庭内の電気をまかなうことができ、電気代の負担を大きく軽減できます。
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