火を使わないから安全、さらにお手入れも簡単なIHクッキングヒーター。一方で、「本当におトク?」「電気代が高そう…。」というイメージを持たれることも。
そこで今回はIHクッキングヒーターの電気代や、節約方法についてご紹介します。
詳しくは後述しますが、ガスコンロとIHクッキングヒーターのどちらを使用するかは、お客さまのご状況によっておすすめ度合が変わります。
ぜひどちらが最適か検討しつつお読みください。
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※九州において 調査機関:株式会社Acorn Marketing & Research Consultants Japan 調査期間:2024年1月
目次
IHクッキングヒーターとは
IHクッキングヒーターは、火を使わずに電磁波を使って加熱調理ができる調理器です。
ガラストップのすぐ下に渦巻き状のコイルがあり、電気を流すと強力な磁力線を発生させて鍋底を温めます。
火を使わないため安全性が高く、短時間で熱を伝えることが可能です。また、調理中にキッチンが暑くなりにくいことから、夏場でも快適に料理ができます。
IHクッキングヒーターの電気代は?
IHクッキングヒーターの電気代は、以下の計算方法で算出可能です。
- 電気代 = 消費電力(W) ÷ 1,000 × 電気料金単価(円/kWh) × 使用時間(h)
ゆめソーラーは九州エリアがメインのため、九州電力を使用した際の電気料金単価で計算します。
ただし契約している電気料金プランによって、電気料金の単価が変わります。あくまで目安としてご確認ください。
消費電力の目安 | 1時間あたりの電気代の目安 | |
---|---|---|
弱火 | 100〜250W | 2.4〜6円 |
中火 | 500〜1,000W | 12〜24円 |
強火 | 1,500〜2,000W | 36〜48円 |
IHクッキングヒーターを各火力で1時間使用すると、弱火で2.4〜6円、中火で12〜24円、強火で36〜48円ほど電気代が発生します。
ご家庭で使用している製品の電気代が知りたい方は、消費電力を確認のうえ、計算してみてください。
※計算する際はこちらのツールを使用すると、簡単に概算を出力できるのでおすすめです
ガスコンロのガス代は?
ガスコンロのガス代は、以下の計算式で算出可能です。
- ガス代 = 出力(kW)× 3.6MJ/h × 時間(h)÷ガスの発熱量(MJ/㎥)× ガス料金(円/㎥)
ガスの発熱量は45MJ/㎥、ガス料金は220円/m3で計算しています。
また、ご家庭で使用しているコンロのガス代を知りたい方は、取扱説明書で出力(ガス消費量)を確認し、計算してみてください。
ガスコンロのガス代は以下のようになります。
出力(ガス消費量) | ガス代 | |
---|---|---|
弱火 | 0.4~0.6kW | 7~11円/時 |
中火 | 1.0~1.2kW | 18~21円/時 |
強火 | 2.0~3.0kW | 35~53円/時 |
ガスコンロを各火力で1時間使用すると、弱火で7~11円、中火で18~21円、強火で35~53円ほどガス代が発生します。
今回の計算では、IHクッキングヒーターとガスコンロは、火力によって料金の安さが変わる結果となりました。
とはいえ、契約しているプランや商品の内容によって、消費電力やガス消費量が変動しますので、あくまで一例として捉えてください。
とくに電気代は、使用する時間帯によって料金が安くなるプランもあります。上手に活用することでIHクッキングヒーターの方がコストを抑えられる場合もあります。
※ご家庭の状況によって差異があるので、ぜひご自身で計算してみましょう
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IHクッキングヒーターのメリット
以下3つがIHクッキングヒーターのメリットです。
- 火を使わないため安全
- 掃除、お手入れが簡単
- 火力が強く、調整も簡単
それぞれ解説していきます。
火を使わないため安全
IHクッキングヒーターは火を使わないため、ガス漏れや周囲の物に火が燃え移るなどの心配がありません。
ガスコンロのように火を目視できませんが、使用中はランプがつくのでオン・オフの切り替えが分かりやすいです。
また、タブレットや本でレシピを見ながらでも安心して料理ができます。ただしガスコンロと比べて火災のリスクは少ないですが、ゼロではないため注意は必要です。
掃除・お手入れが簡単
IHクッキングヒーターはガスコンロと比べて表面が平らなので、さっと拭くだけでお手入れができます。
料理後に30秒ほどで掃除できるため、掃除が苦手な方におすすめです。綺麗なキッチンを維持することで、料理のやる気にも繋がります。
注意点として、IHクッキングヒーターの表面温度が下がってから掃除するようにしましょう。調理後は余熱があるので、時間を空けてタオルなどで軽く拭きとることがおすすめです。
火力が強く、調整も簡単
IHクッキングヒーターは鍋底との接地面が平らなため、効率よく熱を伝えることができます。
実数としてIHクッキングヒーターの熱効率は約90%と「加熱が早く、火力も高い」ことが特長です。同じ火力の条件下でお湯を沸騰させる場合、ガスコンロよりIHクッキングヒーターの方が2~3倍近く早いです。
▼水1リットルを沸騰させるまでの時間を比較
- IHクッキングヒーター:約2分~3分
- ガスコンロ:約5分~7分
さらにIHクッキングヒーターは、ボタン一つで10段階近くの火力調節が可能なため、細かい温度管理など料理のしやすさにも繋がります。
参照:一般社団法人 日本電機工業会「電気をムダなく活かす」
参照:パナソニック株式会社「よくあるご質問 IH調理について」
参照:株式会社あるる「お湯を沸かす早さを比較」
より詳細について確認したい方は、沖縄電力が「IHクッキングヒーターとガスコンロの湯沸かし比較」をYouTubeで公開していますので、こちらもぜひご参照ください。
IHクッキングヒーターのデメリット
以下2つがIHクッキングヒーターのデメリットです。
- 使える調理器具が限定される
- 停電時は使用できない
それぞれ解説していきます。
使える調理器具が限定される
IHクッキングヒーターには専用の調理器具が必要です。アルミ製のものや土鍋は使えず、鍋底が丸いものは、熱を伝える効率が悪くなります。
IH対応の調理器具(鍋など)の購入や、そもそもIHクッキングヒーターを導入するコストが高いなど、何かと費用がかさむ点はデメリットです。
ただし月々のガスの使用量にもよりますが、オール電化への買い替えで経済的におトクになるケースも多いため、一概に良し悪しはつけられません。
停電時は使用できない
IHクッキングヒーターは電気を使用するため、停電時は使用できません。調理中に停電した場合は、調理を中断しましょう。
ただし、蓄電池を導入しているご家庭では、停電時でもIHクッキングヒーターを継続して使用することができます。
太陽光発電と蓄電池を併せて設置することで、災害時でも加熱調理できるため、安心感にもつながります。
ガスコンロのメリット
以下3点がガスコンロのメリットです。
- 火が見えるため調整しやすい
- 調理器具の選択肢がしぼられない
- 停電時でも使用できる
火が見えるため調整しやすい
ガスコンロは火を目視することができ、火加減の調整をしやすいです。
弱火・中火・強火など、視覚的に判断できるため、子供から大人まで幅広い年代で手軽に使用することができます。
また、一目で火の状況もわかるため、誤って火傷するリスクも低いです。
昔からガスコンロで調理している方は、IHクッキングヒーターよりも使いやすいと感じるのではないでしょうか。
調理器具の選択肢が限定されない
IHクッキングヒーターと比べて、ガスコンロは調理器具の制限が少ないです。
多くの調理器具はガスコンロ向けにつくられているため、作りたいメニューによって器具を細かく使い分けることができます。
停電時でも使用できる
ガスコンロは乾電池式のものが多いため、停電時でも使用することが可能です。
電気が使えない状況でもお湯を沸かしたり、調理を継続できます。しかし暗闇の中で火を扱うのは大変危険です。
一時的な停電の場合は、安全を優先して料理を一度中断するようにしましょう。
ガスコンロのデメリット
- 火災やガス漏れの恐れがある
- 掃除しにくい
- キッチン周りが暑くなる
火災やガス漏れの恐れがある
ガスコンロはIHクッキングヒーターと違って火を使用するため、火災に繋がるリスクは高いです。調理する際は、袖や裾を気にかけて行う必要があります。
またガスを使用するため、ガス漏れや不完全燃焼による一酸化炭素中毒になるリスクもあります。
命に関わる重大な事故につながるおそれがあるため、ガスコンロで火をあつかう際は細心の注意をはらいましょう。
掃除しにくい
ガスコンロは五徳(金属や陶器で作った複数本の脚がある輪)をはじめとしたパーツが複数あるため、細かい掃除は少しやりにくいです。
比べてIHクッキングヒーターは、ふきんで軽く掃除ができるほど平面です。複雑な形のガスコンロは、お手入れにまとまった時間が必要になるでしょう。
キッチン周りが暑くなる
キッチンが暑くなるのもガスコンロのデメリットです。
ガスコンロは火を直接あつかうため、IHよりどうしても周りが暑くなります。
これはフライパンや鍋底から火の熱が空気に伝わるため、室内の温度が高くなるのです。
IHクッキングヒーターとガスコンロはどちらが安いのか
「どちらが安いか」は一概に判断できません。
契約している電気・ガス料金、使用する製品やお住まいの地域によって、調理にかかるコストは大きく異なるためです。
ただし、電気料金には夜間利用で割安になるプランがあり、共働きで日中はあまり調理をしないご家庭にとっては、ガスコンロよりもIHクッキングヒーターがコストパフォーマンスに優れる場合があります。
どちらがより経済的か検討する際には、ご自身のライフスタイルから選択するのも一案です。
IHクッキングヒーターの節約方法
電気代を節約しながらIHクッキングヒーターを使いたい場合は、以下の活用方法を取り入れてみましょう。
- キッチンツールを活用して調理時間を減らす
- 余熱調理を活用する
- 電子レンジを併用する
- IHに適した調理器具をつかう
- 電気代の安い時間につかう
- 節電機能を活用する
それぞれ解説します。
キッチンツールを活用して調理時間を減らす
今日から簡単にできる節電テクニックとして、手元にあるキッチンツールを上手に使ってみましょう。
- 蓋や落し蓋を使う
- 圧力鍋を使う
調理中に蓋や落とし蓋を使うことで、熱を逃がしにくく効率的に加熱できます。結果的に調理時間が短縮され、無駄な電力消費を抑えることが可能です。
また圧力鍋を使うことも効果的です。時間のかかる煮込み料理も短時間で仕上げることができ、こちらも調理時間の大幅な短縮につながります。
ただし、IHクッキングヒーターに対応していない鍋やフライパンもあるため、材質や底の形状には注意が必要です。
余熱調理を活用する
余熱を上手に活用することで、加熱時間の短縮による電気代節約が可能です。
とくに煮物やカレーなどの煮込み料理の場合、煮立たせた鍋を火からおろして、毛布やバスタオルでくるむことで余熱調理が可能です。
通常より時間はかかりますが、徐々に温度が下がる際に味が染み込むため、おいしく仕上がります。
※温度が下がってから長時間放置する場合、とくに夏場など気温の高い時期は腐敗の原因になるためご注意ください
電子レンジを併用する
IHクッキングヒーターと電子レンジを併用することも、電気代の節約に役立つ効果的な方法です。
電子レンジは、野菜や肉の下ごしらえにとても便利です。
あらかじめ電子レンジで加熱することで、IHクッキングヒーターの使用時間を短縮し、電気代を抑えることができます。
さらに調理時間の短縮にもなり一石二鳥です。軽く煮込みたい食材も電子レンジで加熱しておくと、IHクッキングヒーターの加熱時間を短縮でき、とても効率的です。
IHに適した調理器具をつかう
IHクッキングヒーターに適した調理器具を使うことも、電気代を節約する効果的な方法です。
IHクッキングヒーター対応の調理器具は、熱伝導率が高く設計されています。効率的に熱を伝えることで調理時間を短縮できます。これにより電気の使用量を抑えることが可能です。
では熱伝導率を考慮した鍋とは、具体的にどのようなものでしょうか。
以下にて解説します。
鍋底の直径は約12cm~26cmを目安に
IHクッキングヒーターの場合、熱伝導の良い鍋を使えばそれだけ効率よく食材に熱が伝わります。
熱伝導率を高めるために、IHクッキングヒーターの加熱面と鍋底ができるだけ同じ大きさになるように選びましょう。
サイズの目安としては、一般的に鍋底の直径が12cm〜26cm程度のものが良いとされています。
※使用するIHクッキングヒーターのメーカーや機種によって前後します
鍋底の反りは3mm未満
鍋底が加熱面に触れる面積が大きいほど、つまり平らであるほど効率よく熱を伝えることが可能です。
反りが大きいものや底の丸いものは熱効率が下がるほか、安全機能が働かないなどトラブルの原因にもなります。安全かつ熱効率を高めるには、鍋底の反りが3mm以下のものを使用しましょう。
また使用前には鍋底の水分をふき取っておくと、余分な電気を使用せずに済むのでおすすめです。
参照:アイリスオーヤマ株式会社「IHクッキングヒーター ビルトインタイプ 200V」
電気代の安い時間につかう
IHクッキングヒーターの電気代を節約するには、電気料金の安い時間帯を活用することがポイントです。
多くの電力会社では、特定の時間帯に電気料金が安くなるプランを提供しています。なかでも夜間の使用が昼間に比べておトクです。
この時間を上手に活用し、
- 夜のうちにお風呂を沸かしておく
- 朝食やお弁当の準備をあらかじめ済ませる
といった工夫をすることで、電気代の節約が期待できます。
日中は仕事や外出が多く、夜にまとめて料理をするライフスタイルの方は、夜間割引プランを賢く活用してランニングコストを抑えましょう。
節電機能を活用する
IHクッキングヒーターの節電モードを活用することで、さらに電気代を節約できます。
節電モードは、使用状況に応じて消費電力を自動的に調整する機能です。節電ボタンを押すだけで簡単に消費電力を抑えるモードに切り替え可能です。
メーカーや機種によっては、
- 余熱や加熱時の出力を自動調整する
- 電力が多く使われる時間帯に最大消費電力を抑える
など、効果的に節電をサポートします。
手間のかかる設定や複雑な操作が不要のため、気軽に取り組める節電方法です。
電気代の高騰が気になるなら、太陽光発電を推奨
IHクッキングヒーターの節約方法について解説しましたが、日常的に使うものだからこそ、どうしても電気代は発生してしまうものです。
ただし、テクニックだけで減らせる電気代は限られてきます。もっと大きく電気代を削減したい場合は、太陽光発電の設置をおすすめします。
太陽光発電で具体的にどのくらい電気代を下げられるかは以下のコラムで紹介しているので、ぜひご参照ください。
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まとめ
ガスコンロとIHクッキングヒーター、どちらが適しているかはご家庭の状況によって異なります。ぜひこの記事の内容を一つの判断材料としてご活用ください。
なおIH単体の場合、ガスコンロと電気代の差異は少ないですが、エコキュートや太陽光発電を組み合わせてオール電化にすることで、より大きな経済メリットが期待できます。
とくに太陽光発電や蓄電池は、停電時にIHを使用できるなど経済面以外でも相性がいいので、この機会にご検討ください。
今回ご紹介した節電テクニックを活用して、IHクッキングヒーターでエコな調理を楽しみましょう。
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