寒さが厳しくなる季節、手軽に暖をとれる家電として人気なのが「こたつ」です。
スイッチを入れるだけで、足元からじんわりと温まり、家族団らんの場としても活躍します。
一方、使い方次第では、想像以上に電気代がかかる場合があります。
今回は、こたつの仕組みや、ヒーターの種類ごとの電気代を詳しく解説し、節電方法もご紹介します。
ぜひできることから実践してみてください。
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目次
こたつの仕組みとは?メリットとデメリットも解説
こたつとは、天板の下に設置された熱源で、布団内を温める暖房器具です。
おもに「置きごたつ」と「掘りごたつ」の2種類があります。
置きごたつは、床にやぐらを置いて使うタイプで、季節に応じて、移動や片づけが簡単です。
掘りごたつは、床に空間を設けてやぐらを組むため、足を伸ばして座れる快適さはありますが、設置場所が固定されます。
そのほか、こたつのメリットとデメリットは、以下のような内容が存在します。
メリット
こたつの魅力は、スイッチを入れるとすぐに暖まる即効性と、足元から体全体をじんわりと温めてくれる点です。
部屋全体を暖める暖房器具に比べて、消費電力も少なく、電気代を抑えつつ快適に過ごせます。
また、送風を行わないため空気が乾燥しづらく、喉や肌に優しい点も魅力です。
暖房効果や電気代とは離れますが、天板をテーブルとして使えるため、家族や友人とコミュニケーションをとる場にもなります。
ほかの暖房器具にはない、こたつならではの魅力です。
デメリット
メリットが多いこたつですが、注意すべき点もあります。
まず、こたつは布団の中だけを暖める仕組みのため、部屋全体の温度は上がりづらいです。
広い部屋では他の暖房器具との併用も検討しましょう。
長時間使用すると、同じ場所が熱源に触れているため、低温やけどを起こす恐れもあります。使用時間には十分注意してください。
また、本体以外にも、掛け布団や敷物の収納スペースが必要な点は、デメリットといえます。
こたつで使われるヒーターの種類と消費電力
こたつのヒーターにはいくつか種類があり、それぞれ特徴や消費電力が異なります。
ここでは以下3つのヒーターについて解説します。
- 石英管ヒーター
- ハロゲンヒーター
- フラットカーボンヒーター
石英管ヒーター
石英管(せきえいかん)ヒーターは、一般的なこたつでよく使われているタイプのヒーターです。
内部に発熱線を通した石英管から、遠赤外線が放射され、体の内側までじんわりと温めます。
消費電力は約300W〜600Wと、比較的低い製品もあり、電気代を抑えやすい点が特長です。
また、ほかのタイプより本体価格が低いため、昔から多くの家庭で支持されています。
ただし、電源を入れてから暖まるまでに時間がかかるため、注意が必要です。
参照:メトロ電気工業株式会社「製品ラインナップ>取替ヒーター」
ハロゲンヒーター
ハロゲンヒーターは、スイッチを入れるとすぐに暖まる「即暖性」に優れたタイプのヒーターです。
内部のハロゲンランプが点灯し、近赤外線と中間赤外線を放射して、短時間でこたつ内を素早く暖めます。
また、ほかのヒーターに比べて耐久性が高く、寿命も長いため、長期的に使いやすいという特徴もあります。
一方で、消費電力は最大600Wほどあり、電気代がやや高くなるため、注意が必要です。
参照:株式会社山善「モダン家具調こたつ【600wハロゲン温風ヒーター】」
参照:メトロ電気工業株式会社「MHU-601E(DKB)」
フラットカーボンヒーター
フラットカーボンヒーターは、薄い面状のヒーターです。
発熱体にカーボン素材を使用しており、こたつ内部を均一に素早く暖めます。
ヒーターの厚みが薄いため、内部空間を広く使うことができ、足の出し入れがしやすく快適です。
消費電力は約200W〜300W前後と小さく、電気代を抑えたい方にも適しています。
さらに、発熱部にほこりが溜まりづらく、安全性が高い点も特徴です。
参照:株式会社山善「家具調こたつ フラットヒーター」
参照:メトロ電気工業株式会社「フラットヒーター」
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こたつの電気代の計算方法

こたつの電気代を把握するには、消費電力(ワット数)と使用時間をもとに、計算する方法が一般的です。
電気代の計算式は、以下のとおりです。
- 電気代(円)= 消費電力(kW)× 使用時間(h)× 電気料金単価(円/kWh)
電気料金単価は各電力会社によって異なります。
本記事では、全国家庭電気製品公正取引協議会が提示している電力料金の目安単価「31円/kWh」を使用して試算します。
参照:全国家庭電気製品公正取引協議会 「電力料金の目安単価」
たとえば、500W(0.5kW)のこたつを1時間使用し、電気料金単価31円/kWhで試算すると
- 0.5kW×1h × 31円/kWh = 約16円
となります。
こたつの電気代は高い?消費電力(ワット数)と時間ごとに比較
上述したとおり、こたつには様々なタイプがあるため、電気代にも差が生まれます。
ここでは、代表的な3つのヒーターそれぞれの消費電力をもとに、時間別で電気代の違いを比較します。
消費電力はメーカーや製品によって異なりますが、一般的な目安は以下のとおりです。
- 石英管ヒーター:約300W〜600W
- ハロゲンヒーター:約600W
- フラットカーボンヒーター:約200W~300W
今回は、下記の参照元に記載されている、以下の消費電力で試算します。
- 石英管ヒーター:510W
- ハロゲンヒーター:600W
- フラットカーボンヒーター:200W、300W
参照:メトロ電気工業株式会社「MSU-501H(KB)」
参照:株式会社山善「モダン家具調こたつ【600wハロゲン温風ヒーター】」
参照:株式会社山善「フラットヒーター MCR-200E(DB)(カーボンヒーター)」
参照:メトロ電気工業株式会社「MCR-301E(DB)」
1時間つけっぱなしにした際の電気代
▼石英管ヒーター
- 510W:0.51kW × 1h × 31円/kWh = 約16円
石英管ヒーターのこたつを1時間つけっぱなしにした際の電気代は、510Wで約16円となります。
▼ハロゲンヒーター
- 600W:0.60kW × 1h × 31円/kWh = 約19円
ハロゲンヒーターのこたつを1時間つけっぱなしにした際の電気代は、600Wで約19円となります。
▼フラットカーボンヒーター
- 200W:0.20kW × 1h × 31円/kWh = 約6円
- 300W:0.30kW × 1h × 31円/kWh = 約9円
フラットカーボンヒーターのこたつを1時間つけっぱなしにした際の電気代は、200Wで約6円、300Wで約9円となります。
8時間つけっぱなしにした際の電気代
▼石英管ヒーター
- 510W:0.51kW × 8h × 31円/kWh = 約126円
石英管ヒーターのこたつを8時間つけっぱなしにした際の電気代は、510Wで約126円となります。
▼ハロゲンヒーター
- 600W:0.60kW × 8h × 31円/kWh = 約149円
ハロゲンヒーターのこたつを8時間つけっぱなしにした際の電気代は、600Wで約149円となります。
▼フラットカーボンヒーター
- 200W:0.20kW × 8h × 31円/kWh = 約50円
- 300W:0.30kW × 8h × 31円/kWh = 約74円
フラットカーボンヒーターのこたつを8時間つけっぱなしにした際の電気代は、200Wで約50円、300Wで約74円となります。
24時間(1日)つけっぱなしにした際の電気代
▼石英管ヒーター
- 510W:0.51kW × 24h × 31円/kWh = 約379円
石英管ヒーターのこたつを24時間つけっぱなしにした際の電気代は、510Wで約379円となります。
▼ハロゲンヒーター
- 600W:0.60kW × 24h × 31円/kWh = 約446円
ハロゲンヒーターのこたつを24時間つけっぱなしにした際の電気代は、600Wで約446円となります。
▼フラットカーボンヒーター
- 200W:0.20kW × 24h × 31円/kWh = 約149円
- 300W:0.30kW × 24h × 31円/kWh = 約223円
フラットカーボンヒーターのこたつを24時間つけっぱなしにした際の電気代は、200Wで約149円、300Wで約223円となります。
1ヶ月つけっぱなしにした際の電気代
▼石英管ヒーター
- 510W:0.51kW × 24h × 30日 × 31円/kWh = 約11,383円
石英管ヒーターのこたつを1ヶ月(30日)つけっぱなしにした際の電気代は、510Wで約11,383円となります。
▼ハロゲンヒーター
- 600W:0.60kW × 24h × 30日 × 31円/kWh = 13,392円
ハロゲンヒーターのこたつを1ヶ月(30日)つけっぱなしにした際の電気代は、600Wで13,392円となります。
▼フラットカーボンヒーター
- 200W:0.20kW × 24h × 30日 × 31円/kWh = 4,464円
- 300W:0.30kW × 24h × 30日 × 31円/kWh = 6,696円
フラットカーボンヒーターのこたつを1ヶ月(30日)つけっぱなしにした際の電気代は、200Wで4,464円、300Wで6,696円となります。
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こたつの電気代を節約する方法4選

以下では、こたつの電気代を節約するために、4つの方法をご紹介します。
ぜひ、取り入れられそうなものから実践してみましょう。
- 適切なサイズの掛け布団を使う
- 敷布団やラグ、断熱シートを敷く
- 設定温度を「中」以下にする
- ほかの暖房器具と併用する
1. 適切なサイズの掛け布団を使う
こたつの電気代を抑えるには、テーブルのサイズに合った掛け布団を使用しましょう。
布団が小さいと、隙間から熱が逃げ、設定温度を維持するために、無駄な電力を消費しつづけるためです。
掛け布団は、やや大きめで、厚手のものを選ぶと保温性を高められます。
収納スペースを抑えたい場合は、薄手でも保温性に優れた素材を選びましょう。
サイズと素材の両面から見直すことで、こたつの暖房効率を高め、電気代の節約にもつながります。
2. 敷布団やラグ、断熱シートを敷く
こたつの下には、敷布団やラグを敷くことで、節電につながります。
床に直接こたつを置くと、熱が逃げやすく、無駄に電力を消費するためです。
敷布団を敷くと、こたつ内部の保温性が向上し、床からの冷気も防げます。
さらに、断熱シートも組み合わせると、より暖房効率が高くなりおすすめです。
経済産業省のデータでも、上掛けと敷布団を併用することで、約1,010円(年間)の節約効果が見込まれています。
掛け布団だけでなく、敷き物も充実させることで、電気代を節約しましょう。
3. 設定温度を「中」以下にする
こたつの設定温度を、あらかじめ「中」や「弱」で使用することで、電気代を節約できます。
素早く暖めたい場合は、はじめだけ「強」で内部を適温にし、それ以降は「中」や「弱」へ切り替えて保温しましょう。
温度設定によって、消費電力も大きく変わるため、低めの設定で節電することが大切です。
4. ほかの暖房器具と併用する
こたつの電気代を抑えるには、ほかの暖房器具を併用することも効果的です。
こたつは足元を中心に暖める仕組みのため、単体では部屋全体が十分に暖まりません。
その結果、設定を「強」にして使い続けると、消費電力が増えて、電気代が高くなります。そこで、エアコンやヒーターなど、ほかの家電を低めの設定温度で併用すると、こたつの温度を上げずに、部屋全体を暖めることが可能です。
こたつ単体で使用するよりも、結果的に電気代を抑えられる場合があるため、場面に応じて、組み合わせることも大切です。
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より大きく電気代を節約するなら
こたつの電気代を節約する方法について解説しましたが、すべて実践しても年間で節約できる金額は決して大きいとは言えません。
- もっと大きく電気代を節約したい
- 細かい節電対策はめんどくさいと感じる
少しでも上記に当てはまる方は、設置するだけで節電効果の高い「太陽光発電」がおすすめです。
具体的に設置した際の節電額が気になる方は、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひご参照ください。
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また、すでに太陽光発電の設置を検討されている方は、太陽光発電による「電気代削減シミュレーション」も行っているため、ぜひご活用ください。
まとめ
こたつの電気代を抑えるには、使い方を見直すことが大切です。
掛け布団や敷き布団で断熱性を高め、設定温度を低くし、ほかの家電と併用するなど、ちょっとした工夫で無駄な電力をカットできます。
また、大きく電気代を節約するなら「太陽光発電」の設置も効果的です。
自宅で発電ができると、こたつを含めた家全体の電気代を抑え、毎月の負担軽減につながります。
ゆめソーラーでは、太陽光発電に関する無料相談会や電気代削減のシミュレーションも実施しています。「電気代をもっと安くしたい」「効果を詳しく知りたい」という方はお気軽にご相談ください。
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