スポットクーラーの電気代は安い?消費電力・時間別でつけっぱなしのコストを解説

2025.06.17

暑い季節に活躍する家電製品のひとつがスポットクーラーです。

設置工事が不要で、必要な場所だけを冷やせるため、エアコンが設置できない部屋や一時的な使用にとても便利なアイテムと言えます。

しかし、使い方によっては想像以上に電気代が発生することもあるため、注意が必要です。

今回は、スポットクーラーの消費電力や、使用時間ごとの電気代を詳しく解説し、上手に節電する方法もご紹介します。

ぜひ、できるところから実践し、より快適な夏をお過ごしください。

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目次

スポットクーラーとは?メリットとデメリットも解説

スポットクーラー

スポットクーラーは、特定のエリアを集中的に冷却するための冷房機器です。

エアコンのように部屋全体を冷やすのではなく、限られた範囲を冷却するために使用します。

とくに、エアコンの設置が難しい部屋や、少人数で使用する場合に適しています。

スポットクーラーのメリット

スポットクーラーのメリットは、設置が簡単で工事が不要な点です。

特別な作業をせずに使用できるため、手間が少ないという特徴があります。

また、軽量でコンパクトなデザインが多く、持ち運びが簡単です。

必要に応じて部屋間を移動させることができ、快適な空間を作ることができます。

スポットクーラーのデメリット

スポットクーラーのデメリットは、冷却範囲が限られている点です。

広い部屋や大きな空間を冷やすには力不足で、広い場所では効果を十分に感じられません。

また、コンパクトなデザインのため、音がやや大きく感じることがあり、静かな環境で使用するには少し気になる場合もあります。

これらのデメリットについては、解決策を後述するので、ぜひご確認ください。

スポットクーラーの電気代を計算する方法

電気代の計算方法

まず、スポットクーラーの電気代を把握するには、消費電力(ワット数)と使用時間をもとに、計算する方法が一般的です。

電気代の計算式は、以下のとおりです。

  • 電気代(円)= 消費電力(kW)× 使用時間(h)× 電気料金単価(円/kWh)

電気料金単価は各電力会社によって異なります。

本記事では、全国家庭電気製品公正取引協議会が提示している電力料金の目安単価「31円/kWh」を使用して試算します

参照:全国家庭電気製品公正取引協議会 「電力料金の目安単価」

たとえば、500W(0.5kW)のスポットクーラーを1時間使用し、電気料金単価31円/kWhで試算すると

  • 0.5kW×1h × 31円/kWh = 約16円

となります。

スポットクーラーの電気代は安い?消費電力(ワット数)ごとに比較

スポットクーラーは消費電力によって電気代が大きく異なるため、ワット数ごとに比較することが重要です。

消費電力はメーカーや機種によって異なりますが、一般的な目安として以下の範囲が挙げられます

  • 300W~900W

参照:アイリスオーヤマ株式会社「スポットクーラー」
参照:株式会社山善「コンパクトクーラー(キャスター付き)」

ここでは、以下の消費電力(ワット数)ごとに、時間別で電気代をシミュレーションします。

  • 300W
  • 500W
  • 700W
  • 900W

1時間つけっぱなしにした際の電気代は約9円~約28円

  • 300W:0.3kW × 1h × 31円/kWh = 約9円
  • 500W:0.5kW×1h × 31円/kWh = 約16円
  • 700W:0.7kW×1h × 31円/kWh = 約22円
  • 900W:0.9kW×1h × 31円/kWh = 約28円

上記のとおり、スポットクーラーを1時間つけっぱなしにした際の電気代は、300Wで約9円、500Wで約16円、700Wで約22円、900Wで約28円と、ワット数が上がるにつれて電気代も高くなります。

8時間つけっぱなしにした際の電気代は約74円~約223円

  • 300W:0.3kW × 8h × 31円/kWh = 約74円
  • 500W:0.5kW × 8h × 31円/kWh = 約124円
  • 700W:0.7kW × 8h × 31円/kWh = 約174円
  • 900W:0.9kW × 8h × 31円/kWh = 約223円

8時間つけっぱなしの場合、電気代は300Wで約74円、500Wで約124円、700Wで約174円、900Wで約223円となります。

24時間(1日)つけっぱなしにした際の電気代は約223円~約670円

  • 300W:0.3kW × 24h × 31円/kWh = 約223円
  • 500W:0.5kW × 24h × 31円/kWh = 約372円
  • 700W:0.7kW × 24h × 31円/kWh = 約521円
  • 900W:0.9kW × 24h × 31円/kWh = 約670円

24時間(1日)つけっぱなしの場合、電気代は300Wで約223円、500Wで約372円、700Wで約521円、900Wで約670円となります。

1ヶ月間つけっぱなしにした際の電気代は約6,690円~約20,100円

  • 300W:0.3kW × 24h × 30日 × 31円/kWh = 約6,690円
  • 500W:0.5kW × 24h × 30日 × 31円/kWh = 約11,160円
  • 700W:0.7kW × 24h × 30日 × 31円/kWh = 約15,630円
  • 900W:0.9kW × 24h × 30日 × 31円/kWh = 約20,100円

1ヶ月間(30日)つけっぱなしの場合、電気代は300Wで約6,690円、500Wで約11,160円、700Wで約15,630円、900Wで約20,100円となります。

もちろん、実際に1ヶ月間ずっと運転することは少なく、適温になれば電源を切るなど、調整を加えるはずです。

シミュレーション通りの電気代はかかりませんが、消費電力が大きい家電なので、使い方には注意しましょう。

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スポットクーラーは音がうるさい?家庭でもできる対処法とは

スポットクーラーの運転音がうるさいと感じる場合、まずは風量を下げてみましょう。

それでも気になる際は、設置場所の見直しがおすすめです。

壁や家具から適度な距離を空けることで、振動による共鳴音を軽減できます。

また、本体の下に防振マットや厚手のタオルを敷くと、低音の振動を吸収してさらに静かになります。

家庭でもできる対処法で、騒音を気にせず快適に使用することが可能です。

静かな環境で使う際など、音が気になる場面では、ぜひ試してみましょう。

スポットクーラーの電気代を節約する方法4選

スポットクーラーの電気代を節約するために、以下4つの方法をご紹介します。

ぜひ、取り入れられそうなものから実践してみましょう。

  1. 設定温度の調整をする
  2. フィルターの掃除をする
  3. サーキュレーターを併用する
  4. 設置場所を工夫する

1. 設定温度の調整をする

温度設定

スポットクーラーの設定温度を高めに設定することで、電気代の節約を期待できます。​

エアコンの場合、設定温度を1℃上げると消費エネルギーが「約10%削減できる」とされています 。

​スポットクーラーでも同様に、設定温度を高めにすることで、冷却のための消費電力を抑えることが可能です。

参照:環境省「家庭のエネルギー事情を知る」

2. フィルターの掃除をする

フィルター

フィルターの定期的な掃除は、冷却効率の向上と電気代の節約につながります。

フィルターにほこりや汚れが溜まると、空気の通り道が狭くなり、冷却効率が低下します。

効率が悪くなったクーラーは、設定温度まで冷やすのに余計な電力を使うため、電気代が上昇します。

そこで、フィルターの掃除を定期的に行うと、冷却効率を維持しつつ、電気代の上昇を防ぐことが可能です。

エアコンの場合、2週間に1度のフィルター清掃で電気代が約5%節約できます 。

​スポットクーラーでも同様に、フィルターの目詰まりを防ぐことで、効率的な運転が可能となり、電力消費を抑えることが可能です。

参照:一般財団法人環境イノベーション情報機構「ダイキン工業、エアコンのフィルター掃除などで15%の節電効果があることを実証」

3. サーキュレーターを併用する

サーキュレーター

サーキュレーターを併用することで、冷気を効率的に循環させ、電気代の節約効果を期待できます。

上述のとおり、設定温度を1℃上げると、消費エネルギーを約10%削減できるとされています。

スポットクーラーとサーキュレーターを併用することで、冷気が部屋全体に行き渡り、より少ない時間で冷却が可能になります。

​これにより、スポットクーラーの設定温度を高めにしても、快適さを維持でき、結果として消費電力の削減につながります。

とはいえ、スポットクーラーは部屋全体を冷やすというより、人がいる範囲のみ「スポットで冷却する」ことが得意な家電製品です。

エアコンを設置できる部屋では、エアコンとサーキュレーターを併用して過ごしましょう。

※上記はエアコンを設置できない部屋で使用する場合を想定しています

サーキュレーターの活用方法と節電対策については、以下の記事で詳しく解説しています。

4. 設置場所を工夫する

置き方

スポットクーラーの設置場所を工夫することで、冷却効率を高め、電気代の節約が可能です。

まず、スポットクーラーは排熱を室外に逃がすために、ダクトを使用します。

​このダクトはできるだけ短く、直線的に配置しましょう。排熱効率が向上し、冷却効果が高まります。

また、直射日光が当たらず、風通しの良い場所を選ぶことも重要です。​

直射日光が当たる場所や熱のこもりやすい場所に設置すると、冷却効率が低下し、余計な電力を消費します。

できるだけ日陰の場所や、カーテンやブラインドで日光を遮ることができる場所に設置しましょう。

これらの工夫により、スポットクーラーの冷却効果を最大限に引き出し、電気代の節約につながります。

より大きく電気代を節約するなら

スポットクーラーを活用した節約方法について解説しましたが、すべて実践しても節約できる金額は決して大きいとは言えません。

  • もっと大きく電気代を節約したい
  • 細かい節電対策はめんどくさいと感じる

少しでも上記に当てはまる方は、設置するだけで節電効果の高い「太陽光発電」がおすすめです。

具体的に設置した際の節電額が気になる方は、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひご参照ください。

また、「すでに太陽光発電に興味はあるけど、自分の家は設置に向いているかわからない」という方は、無料相談会も実施しているため、お近くのゆめソーラーまでお気軽にご相談ください。

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まとめ

この記事では、スポットクーラーの特徴やメリット・デメリット、さらに電気代の計算方法と節約するためのポイントについて詳しくご紹介しました。

スポットクーラーの電気代は消費電力と使用時間によって大きく異なるため、用途に応じた使い方を意識することが大切です。

電気代を節約するためには、設定温度を調整したり、フィルター掃除をこまめに行うなど、日常的なひと手間が効果を発揮します。

また、大きく電気代を節約するなら「太陽光発電」の設置も効果的です。

自宅で発電ができると、スポットクーラーを含めた家全体の電気代を抑え、毎月の負担軽減につながります。

ゆめソーラーでは、太陽光発電に関する無料相談会も実施しています。
「電気代をもっと安くしたい」「自宅に太陽光発電を設置したい」とお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

執筆者:ゆめソーラーマガジン編集部

ゆめソーラーマガジンは、福岡・佐賀・熊本・大分・鹿児島の太陽光発電・蓄電池専門店「ゆめソーラー」が運営するオウンドメディアです。太陽光発電・蓄電池に関するノウハウを中心に、再生可能エネルギーや環境に関するお役立ち情報を発信しています。|SNSで情報発信中!▶公式Instagram

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