執筆者:ゆめソーラーマガジン編集部
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再生可能エネルギーである太陽光や風力、水力などは、一度利用しても再び利用でき、枯渇する心配もない自然エネルギーです。
しかし、これらのエネルギーは発電効率を上げて無駄が生じないようにしなければ、効率的にも経済的にもお得な発電方法とはいえません。
今回は、それぞれの発電効率について再生可能エネルギーの発電効率と発電ロスを比較しながら、発電効率が下がってしまう理由についてご紹介します。
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目次
発電効率とは、再生可能エネルギーをどれだけ電気エネルギーに変換できたかという割合を指します。
まず、発電効率の重要性やエネルギーの変換効率の仕組みについて説明します。
エネルギー源としてガスや電気を使ってお湯を沸かす給湯器、部屋を暖めるエアコンや暖房器など、エネルギー変換はさまざま形態で行われています。
発電効率は、エネルギー変換効率の1つで、光や熱エネルギーなどを持つ再生可能エネルギーを電気エネルギーに変換するときの割合を表します再生可能エネルギーを利用して発電するには、太陽光や風力、水力などが持っているエネルギーを電気エネルギーに変換する必要があります。
すべてのエネルギーを無駄にすることなく電気エネルギーに変換できれば、発電効率は100%となり、半分しか変換できなければ50%に下がりますつまり、同じコストの設備を使って発電をする場合、発電効率が高ければ高いほど理想的なエネルギーであり、効率的な設備といえます。
再生可能エネルギーの中でも、『太陽光発電』『風力発電』『水力発電』『地熱発電』『バイオマス発電』の5つは「5大再エネ」と呼ばれています。
この5大再エネの発電効率についてそれぞれ解説します。
太陽光発電は、日照時に地表に届いた太陽光が持つ光エネルギーを、太陽光発電システムで電気エネルギーに変換しています。
そのときの発電効率は、一般的な太陽光発電システムで約20%です。
人工衛星で使用される太陽光発電システムでは、発電効率が約40%まで上がりますが、製作コストが高くなるため一般的な設備としては経済的ではなく、あまり普及していません。
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風のエネルギーで風車を回し、発電機で電気エネルギーに変換する風力発電は、最大約60%の発電効率があるといわれていますが、これ以上の効率アップは理論的に不可能とされています。
風車が回るエネルギーを電気エネルギーに変換するには、発電時に摩擦などの損失が生じるので実際の発電効率が下がります。
そのため、一般的な風力発電システムの発電効率は最大約45%、平均的には約20~40%です。
水力発電は、水の持つ位置エネルギーを利用して発電しています。
水路に流したときの摩擦損失が小さく、ほとんどを運動エネルギーに変換できるため、発電システムで生じる損失を加えても発電効率は約80%もあります。
再生可能エネルギーの中で、もっとも発電効率が高い発電方法です。
地熱発電は、地下のマグマの熱で水が水蒸気になったエネルギーを使って発電機を動かすことで発電しています。
発電の原理は火力発電や原子力発電と同じですが、水蒸気の温度が火力や原子力よりも低いため、発電効率も約10~20%とあまり高くありません。
バイオマス発電は、動植物などの有機性燃料を燃焼させることで発電機を回し、発電しています。
燃焼方法には、直接燃やす方式やガスを発生させてガスタービンを回す方式などがありますが、地熱発電と同じく温度が低いため発電効率は約20%です。
発電効率は、もちろん100%が理想的です。
しかし、エネルギーを変換する過程でロスが発生し、徐々に発電効率が下がってしまいます。
なぜ、発電効率は下がってしまうのでしょうか。
エネルギーが形態を変換するときは、さまざまな種類のエネルギーに分散されています。
そのため、どんなに技術が進歩しても、特定のエネルギーを異なったエネルギーに100%変換することは不可能です。
例えば、白熱電球とLED電球のエネルギー変換を比べてみましょう。
電気エネルギーを使って光エネルギーに変換する場合、白熱電球は表面を手で触れられないほど熱くなりますが、LED電球はそこまで熱くなりません。
白熱電球の表面が熱くなるのは、電気エネルギーを変換する際に熱エネルギーとして無駄にエネルギーをロスしているためです。
一方、LED電球は熱エネルギーとしてロスする分が少ないため、白熱電球ほど熱くはなりません。
無駄なエネルギーロスが少ないため発電効率が高く、ワット数が小さくても白熱電球より明るさが得られるのです。
身近な再生可能エネルギーである太陽光発電も、光エネルギーから電気に変換する際にエネルギーロスが生じています。
太陽光発電のエネルギーロスの理由の1つは、太陽光発電システム内部の配線や回路などの電気抵抗です。
白熱電球と同じく、電気エネルギーが熱エネルギーとなってロスするため発電効率が下がるというわけです。
また、太陽光パネルは、すべての光をエネルギーとして吸収できているわけではありません。
理由は、太陽光には紫外線、可視光線、赤外線などさまざまな波長の光が含まれていますが、その中に太陽光パネルには吸収されない波長の光があるからです。
さらに、太陽光パネルに反射して当たらない分もロスしており、徐々にエネルギーが分散されることで発電効率が減少してしまうのです。
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限りある資源を有効に活用するためには、エネルギーの変換効率が重要です。
エネルギーの変換効率が高ければ、無駄なエネルギーロスが抑えられ、エネルギーを最大限活用することができます。
発電効率が高い設備のほうがもちろん理想的ですが、発電効率を高めるために設備コストが上がると経済的なメリットは失われます。
発電効率の高さと発電設備コストの両方から見た費用対効果の検討が必要でしょう。
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