執筆者:ゆめソーラーマガジン編集部
ゆめソーラーマガジンは、福岡・佐賀・熊本・鹿児島の太陽光発電・蓄電池専門店「ゆめソーラー」が運営するオウンドメディアです。太陽光発電・蓄電池に関するノウハウを中心に、再生可能エネルギーや環境に関するお役立ち情報を発信しています。|SNSで情報発信中!▶公式Instagram
電気代の請求書を見て「電気代を抑えられないか」と思ったことありますよね。
何から節電すればいいか、普段どこに電気を使いすぎているかを把握することは難しいものです。
いつ、どこに、どれくらい電気を使ったのか一目でわかれば節電をするうえで心強いと思いませんか。
今回は節電の頼れる味方、HEMSの知っておきたい基礎知識をご紹介します。
「あなたのご家庭ではどれくらいおトク?太陽光発電のシミュレーションを”無料”でお試しください!」≫
目次
HEMSは、「Home Energy Management System(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)」の頭文字をとった言葉で、家庭で消費するエネルギーを管理・節約できる装置を指します。
HEMSの大きな目的は、家庭で使う多くの家電製品、太陽光発電、電気自動車、充電器などの電気器具・装置をネットワークで結び、それぞれの製品・器具・装置の電気使用量をモニターなどで「見える化」することです。
見える化とは、電気使用量をリアルタイムでグラフ化する仕組みです。
それによって、各部屋、各機器の使用量がコンセント単位で細かく一目で把握できるようになり、ムダを省いた節電が可能になります。
小売り電力の全面自由化によって、電気の料金形態が多様化しています。
電力会社によっては時間帯による細かな料金メニューが用意されています。
そのため料金の安い時間帯に家電製品を使うなど、工夫次第で簡単に節電ができます。
HEMSを使って消費電力と家電製品などをネットワーク化することで、契約した料金メニューに合わせて自動的にエネルギー電力使用量を制御するなど、家庭のエネルギー消費の一元管理を可能にします。
スマートメーターとは、通信機能を備えた次世代型電力計です。
各家庭に設置されている電気使用量を示す機械式電力計は、電力会社によって順次スマートメーターに切り替えられる予定です。
このスマートメーターをHEMSと連携させることで、電気の使用状況が電力会社などの外部へ伝えられるので、ライフスタイルに合わせた最適な電気料金の設定を実現でき、電気の使い方のアドバイスも受けられるでしょう。
また、通常と異なる電気の使用を感知すると外部の管理会社から連絡がきて、異常を早期発見することも期待できます。
HEMSでエネルギー使用量を見える化できると、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
HEMSは、部屋ごとや家電製品ごとに機器の稼働状況を示してくれます。
例えば、夕食時に家族全員がリビングに集まっているとき、子供部屋のエアコンや照明がつけっぱなしになっていてもHEMSで稼働状況がわかるので、消し忘れに気付くことができます。
メーカーによっては、部屋に人がいなくなると自動的にスイッチをオフにするという機能もあります。
また、エネルギー使用量が明確に数値で表示されるので、同じエアコンでも部屋によって電気使用量に違いがある場合、「型式が古くないか」「汚れがたまっていないか」など、改善策を考えるきっかけにもできます。
HEMSは家電製品の電力使用量だけでなく、太陽光発電システムでの発電量や蓄電池の状態、電気自動車、さらにはガス、水道などほかのエネルギー使用量もすべて一元管理できます。
特に電気料金を節約しながら効率的に使うという点では、エネルギー管理の最適化は欠かせません。
例えば、蓄電池は昼間の太陽光発電の余剰電力を蓄え、発電できない夜間や雨天時に貯めた電気を使用しますが、HEMSはそれらを自動的に行えます。
ガスや水道に関しても使用量を自動で管理できるHEMSが登場しており、すでに市販されています。
夏の暑い日に家に帰ったとき部屋が涼しかったり、真冬に帰宅して部屋が暖められていたりできればとても快適ですよね。
インターネットに接続できるHEMSを使用すれば、タイマーであらかじめ部屋の温度を設定したり、家に着く前にエアコンをつけたりすることも可能です。
インターネットを利用したHEMSのことを「クラウド型HEMS」と呼び、ブロードバンドルーターでインターネットに接続しているご家庭であれば設置ができます。
エアコンのタイマーのほかにも、外出先で消し忘れた家電をオフにする、防犯のため夕方に玄関の照明をつける、お天気情報を利用して太陽光発電や蓄電池の操作を自動で最適化するといったことも簡単に行えます。
クラウド型HEMSは今後、さまざまな情報の統括に活用できると期待されています。
家電メーカーや通信会社などからHEMSに関する多くの商品が販売されています。
では、実際にHEMSを家庭に導入するには、何が必要になるのでしょうか? HEMSに必要な機器について解説します。
分電盤は電気を安全に使用するために必要なブレーカーなどを1カ所にまとめた箱で、どの家庭にも設置されており、電気を各部屋へ分岐させたり、漏電の検知や過電流の流入防止などを行ったりする役目を担っています。
HEMSを導入するには、HEMSと分電盤を接続させる「HEMS対応型分電盤」が望ましいでしょう。
既存の分電盤でも一部改良することで接続できますが、スマートフォンからの操作など、HEMSの今後の進化を考えると、HEMS対応型分電盤への切り替えがおすすめです。
HEMS対応分電盤以外にも、HEMSに不可欠な機器として「電力測定装置」と「情報収集装置」があります。
電力測定装置は、分電盤を連携させることによって、各家電製品の電力消費量を把握できます。
情報収集装置は、家電製品をインターネットとつなげる際に無線での接続を可能にします。
モニターは、電力利用状況を把握するためのディスプレイ装置です。
HEMS専用のモニターもありますが、インターネットに接続しているクラウド型HEMSであれば、スマートフォンやタブレット、PCでも見ることができます。
HEMSは、インターネット接続をしていない環境でも利用できます。
しかし、外出先から家電製品の電気の切り忘れをチェックしたり、帰宅前に冷暖房のスイッチを入れて部屋を快適な環境にするなどの操作は、インターネットに接続しなければ利用できません。
インターネット接続で利用できるHEMSは、「クラウド型HEMS」と呼ばれます。
HEMSは、どのような環境に設置して、どんなふうに活用したいかによって、設置にかかる機器の費用や工事費に大きな幅が生じます。
HEMSを導入する場合に必要となるシステム費用と工事費用をあわせてご紹介します。
HEMSは、分電盤につないで電力を測定する機器部分と、見える化された電力使用量を表示するモニター部分(他の機器で見るためモニター部分がないタイプのHEMS製品もあり)から構成されます。
スマートフォンで外出先から操作できる便利な機能を使用するためには、インターネットに接続し、家中の家電製品もネットワークに接続しなければなりません。
その場合、HEMSに加えてインターネットに接続する機器が必要です。
また、HEMSは基本的な機能のみのシンプルな製品から、多機能で規模の大きなシステムで使用できる製品まであり、価格が大きく変わります。
HEMS対応の分電盤に切り替えたり、既存の分電盤をHEMS対応に一部改良して使ったりする場合は、改良費用も必要です。
工事費は約1万円から2万円が一般的ですが、各住宅の状況や工事を行う内容によって金額は変動します。
機能の少ないHEMSでは工事費が不要、あるいは自分で行えるタイプの製品もあります。
「あなたのご家庭ではどれくらいおトク?太陽光発電のシミュレーションを”無料”でお試しください!」≫
スマートメーターの設置が進み、国はHEMSを2030年までにすべての家庭に導入することを推進しています。
HEMSは、節電節約に大変便利なシステムです。
インターネット接続環境で利用するクラウド型HEMSが普及すると、さらに家電製品の自動制御や遠隔制御ができるようになり、インターネット上のさまざまなサービスが受けられるようになるでしょう。
便利なHEMSを最大限に活用するためには、HEMSで何ができるかを知り、ご家庭にとって、どのようなシステム、機器が必要かをメーカーごとに比較検討することが大切です。
記事をシェアする
年中無休 10:00~20:00 (年末年始を除く)
Contact
太陽光発電・蓄電池のことや費用についての
ご質問・ご相談はお気軽にご連絡ください。